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体を動かす?頭を鍛える?ダンスと読書、義務教育に必要なのはどっち?高校1年生でのディベート活動

お知らせ スクールライフ

読書vsダンス、白熱のディベート授業!

本日はキャリアデザインコースの高校1年生で、科目「現代の国語」にてディベートを行います。

今回のテーマは「読書とダンス、どちらを義務教育の科目にすべきか」です。

『読書は必要か?』という単元で教科書を読んだ後の活動として上記テーマを定めています。

月曜日の1時間目という休み明けで眠いタイミングですが、今日は準備で朝からなんだか緊張感が。

授業冒頭で5分だけ確認をして、早速ディベートを始めました。

 

知識・教養の宝庫!知性を磨く読書の力

読書派は、読書が理解力や表現力の基盤になると主張します。

読書を通じて論理的思考力を鍛えることで、情報を整理し、自分の考えを一貫性を持って伝える力に繋がると力説。

また「義務教育の科目」という観点からは、限られた時間でより多くの教養を身につけることができる「効率性」という点を押し出した立論でした。

表現力と協調性を育む!ダンスで身につく力

一方、ダンス派は、ダンスがグループで身体表現に取り組むことを通してコミュニケーション能力や協調性が育くまれると主張。

ダンスは自己表現の手段であり、創造性や想像力を養うことができます。

自分自身を表現する力・新しいものを創造する力も、変化の激しい現代社会において重要な力です。

また体力の向上にも繋がり、心身の健康な発達に不可欠だと訴えました。

 

激論!それぞれの主張を徹底反論

両チームの主張に対し、活発な質疑応答が行われました。

読書派はダンスでの体力向上は体育の授業で対応でき、新たに義務教育で必須とする必要はないと反論。

ダンス派は、読書だけでは身につかない、グループで取り組むことでの協調性やコミュニケーション能力の重要性を強調します。 

 

相手側の話を踏まえた論理的な反論に、教室全体が熱気に包まれます。

特に読書派は、文部科学省の資料や、近隣で読書会が行われているニュースを取り上げ、読書の効果やグループでの可能性について明確な根拠に基づいた反論が続きます。

相手を単に「ゆさぶる」のではなく、論理的な「異議」を瞬時に組み立てていました。

よく自分たちの論の組み立てができています。

 

義務教育の未来を考える

勝敗は参観に来ている教員5人が務めます。

結果、読書派に軍配が上がりました!

どちらの主張にも説得力があり、義務教育の意義を深く考えさせられるディベートとなりました。

生徒たちは、多角的な視点から物事を考えることの重要性、そして自分の意見を論理的に表現することの難しさと大切さを改めて実感した様子

講評では、参観した教職員から、こんな感想がありました。

・一番感心した部分は生徒の事前準備です。ディベート含めコミュニケーションにおいて、「自分の主張を他者に伝え、理解してもらう」ということが必要なので、その準備をしっかりしていることに感動しました。仕事をする上でも、何を話すか、どう伝えるか、マインドセット等の準備は非常に大事なので!

・短時間の準備でここまで成果が出るのであれば、色々な教科で、ディベートでなくても、考えて発信できる能力を伸ばす工夫に教員も注力しなくては、と改めて実感させられました。

・ディベート、素晴らしかったですね!生徒の可能性は無限であると再認識しました。

 

「体を動かす?頭を鍛える?ダンスと読書、義務教育に必要なのはどっち?」

今回は高校1年生が行ったディベート授業をレポートしました。

今回はほぼ準備期間を設けず、最低限の授業時間数で行い、最初の準備では、教員がランダムに割りふった立場で自分の意見を固めました。

以下のような思考ツールを使っています。

「トゥールミン・モデル」という、議論の考え方を元にしています。

根拠・理由・主張の3点が備わった良い主張ができるよう、下から積み上げられる図にしています。

生徒は実際にこのような形で意見を考えていました。

今回のディベートのねらいは以下の2つです。

・一方の立場に偏ることなく、多角的な視点から物事を考察する力

・自分の意見を論理的に組み立て、根拠に基づいて主張する力

 

教員がランダムに立場を割り振ったため、たまたまダンス部の生徒が全員読書側になるという状況でした。

当然ダンスが好きなはずで、そのダンスよりも読書の方が…と、自分の思いと違った視点で意見を組み立てることは普段あまりない体験だったはずです。

普段とは違った視点で物事を考えることで、多角的な視点から物事を考察する経験を積んでほしいという一番の狙いを促すことができたのではないでしょうか。

 

また「内容と人格を切り離す」ということがよく教員から話に出ました。

自分の意見を否定されると「自分自身を否定された」と捉えがちですが、あくまでディベートです。

相手への尊重は忘れずに、時には批判的な指摘をしつつも建設的な議論を交わすことは間違いなく実社会でも活きる経験になるはずです。

今回も白熱する場面がありましたが、決して相手を言い負かすためではなく、より良い主張のための論戦を展開してくれました。

 

今後の国語や他教科の授業でも、「表現」をキーワードにインプットとアウトプットを兼ねた授業を実践していきます。

 


最後までご覧いただきありがとうございます

これからも授業や授業の様子等のトピックを発信いたします。

 

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