10年後の自分を想像したくなる 文化祭のファッションショー
特別号
10年後の自分を想像したくなる 文化祭のファッションショー
006
——好きが、未来の扉を開く瞬間。
体育館に流れた重低音。照明が落ち、ランウェイが光に包まれる。
息をのむ観客の前に、一人の生徒がまっすぐに歩き出した。
その姿はもう、制服姿の「生徒」ではなかった。
自分の“好き”を信じて歩く、ひとりの表現者だった。
9月の文化祭「藤村祭」で開催されたファッションショー
——FUJIMURA GIRLS SCHOOL COLLECTION。
半年をかけ、生徒たちが企画・制作・演出のすべてを手がけた。
ヘアメイク、衣装、舞台照明、映像、音楽。
どの分野にもプロフェッショナルの技と本気の学びが融合していた。

「はじめて自分の“好き”と向き合いました。本番前は怖くて仕方なかったけど、仲間がいたから最後までやり遂げられた。ランウェイで拍手をもらった瞬間、“私でもできるんだ”と心から思えたんです。」
——モデル担当の生徒
「メイクで人を輝かせるって、こんなに嬉しいことなんだって。
当日、緊張するモデルの子を見守りながら涙が止まりませんでした。」
——メイク担当の生徒
教員や来場者が息を呑むほど、舞台上の彼女たちは“別人”だった。
その変化こそ、湧水型キャリア教育の真髄だ。

好きを武器に、自分の未来をデザインする
このファッションショーは、「ふじらぼ土曜講座」と連動したキャリア教育プログラムの一環。
日本工学院八王子専門学校や国際文化理容美容専門学校と教育連携を結び、現場で活躍するプロから直接指導を受けながら、“好き”を形にする半年間を過ごした。
そこには、ただの職業体験ではない本質がある。
——「探究」ではなく、「湧水」。
頭で考える前に、心の奥から湧き上がる興味を掘り当てる。
そして、自分の手で社会とつながる。
それがこの学校のキャリア教育の形だ。
子どもたちにとって、「好き」はまだ未完成な原石。
だが、それを磨く機会と伴走者がいれば、その原石は“生きる力”という輝きに変わる。

教育を超えて、人生をデザインする学校へ
SNSを開けば、どんな情報も一瞬で手に入る時代。
けれども、自分の心が震える体験は、画面の向こうにはない。
文化祭という“リアル”な舞台で、自分の想いを社会に発信した生徒たちは、他の誰でもない「自分の人生のデザイナー」として一歩を踏み出した。
吉祥寺湧水中学校・高等学校(2027年開校予定)は、こうした“湧き上がる体験”を教育の中心に据える。英語、デジタル、アートを共通言語とし、それぞれの個性が社会とつながる“共学の新しい形”をつくっていく
10年後、20年後——。
このステージに立った彼女たちのように、
自分の「好き」を武器に世界を歩む生徒たちが、
この街・吉祥寺から羽ばたいていく。
それが、湧水型キャリア教育の約束です。
文化祭実行委員会、ふじらぼ土曜講座PJT